ご家族向け「SDGsすごろく」を開催しました!

平山陽洋

(世界教養学科専任講師、グローバル共生社会研究所上席研究員)

目指せSDGs博士!

新学期が始まったばかりのシルバーウィークの週末、9月24日(土)、25日(日)に、イオンモール Nagoya Noritake Gardenと名古屋外国語大学グローバル共生社会研究所の協働イベント「目指せSDGs博士! 巨大スゴロククイズに挑戦!」が開催されました。場所は、イオンモール Nagoya Noritake Gardenに入ってすぐの1Fセンターコートです。巨大サイコロをふりながら、地面に貼られた大きな六角形のマスを進むスゴロクに、土日の両日あわせて500人を超える市民の皆さんが参加くださいました。スゴロクは個人でもグループでも参加でき、参加した個人・グループごとに、名古屋外国語大学の学生がアテンドしました。学生の役割は、参加者がサイコロを振って止まったマスに書かれたSDGsに関連した質問を読みあげて答えを聞き、正誤判定すること、そして、その質問から話を広げ、SDGsと日常生活のつながりについて、参加者の方々に考えを巡らせてもらうことでした。

平山先生と学生たち

スゴロクの六角形のマスには、二択の質問が書かれていました。17のSDGsゴールごとにマスが用意され、たとえば、ゴール4の「質の高い教育をみんなに」であれば「美術館や博物館によくいきますか?」という質問が、ゴール8の「働きがいも経済成長も」であれば「地元の特産品を知っていますか?」という質問が書かれていました。これらSDGsゴールごとの質問は、学生が時間をかけて話しあい、議論して考えだしたものです。また、イオンモール Nagoya Noritake Gardenの店舗ごとにSDGsに関連した質問が用意され、それらの質問が書かれたマスも設置されました。

両日とも、お子様づれのご家族での参加が多く、子どもたちが楽しそうにサイコロを転がし、マスに書かれた質問に対して、自分なりに答えようとしている姿が印象的でした。お父様やお母様が、優しくお子様にアドバイスしたり、いっしょに質問への答えを考えていた姿も印象的でした。お子様づれだけでなく、大人の個人やグループで参加くださった方もいました。なかには、両日とも足を運び、ひとつひとつのマスの質問を楽しんでくださった女性もいらっしゃいました。

質問の数々

SDGsスゴロクは、もともとは、2021年度の日進市大学連携協働事業として、名古屋外国語大学の学生が、ボランティア先のNGOアジア保健研究所と協働して作りあげたものです。2022年2月5日(土)に障害者福祉センターでスゴロクが実施された模様が、つぎの日進市のホームページで紹介されています。
https://www.city.nisshin.lg.jp/department/sougou/jouhou/4/2021/12785.html

このオリジナルのスゴロクでは、SDGsゴールごとのマスに、ひとつの答えがあるわけではない質問が用意されています。たとえば、ゴール2「飢餓をゼロに」であれば「恵方巻の廃棄問題をなくすにはどうしたらよいでしょうか?」といった質問が用意されています。参加者は、自分が止まったマスに用意された質問に対して自分の考えを述べたうえで、ほかの参加者と議論しながら考えを深めていきます。考えをだしあって議論するのを促すオリジナルのSDGsスゴロクは、その後、刈谷市民ボランティア活動センターでも実施され、朝日新聞のつぎの記事で取りあげられました。
https://www.asahi.com/articles/ASQ3Z76K7Q3ZOIPE004.html?fbclid=IwAR0o7EkgaLJBrn_s2WdigCgiPdyw6lRXsV-oZxT8wR7sX_gNpPGDggLA2_I

この記事を目にしたイオンモールNagoya Noritake Gardenの方と、名古屋外国語大学名駅キャンパスの入るBIZrium名古屋の方が、7月23日(土)、24日(日)に名駅キャンパスで開催されたオープンキャンパスでSDGsスゴロクが実施された際に足をお運びくださいました。そのときの交流がきっかけとなり、イオンモールNagoya Noritake Gardenと名古屋外国語大学グローバル共生社会研究所の協働イベント「目指せSDGs博士! 巨大スゴロククイズに挑戦!」が実現されました。

SDGsスゴロクは、大学、行政、NGO、企業がつながりあうかたちで発展してきたものです。2022年度の日進市大学連携協働事業では、学生がアジア保健研修所と協働しながら、SDH(健康の社会決定要因)をテーマとしたスゴロクを制作しています。今後も、地道に、協働を深め、広げていけたらと考えています。今後の活動の展開に、ご期待ください。