留学生と一緒に英語絵本の読み聞かせイベントを開催しました!

新居 明子

(外国語学部准教授、グローバル共生社会研究所上席研究員)

  2023年7月1日(土)に、日進市立図書館と名古屋外国語大学グローバル共生社会研究所との連携事業の一環として、日進市内在住の子どもたちと保護者を対象とした英語絵本の読み聞かせイベントを行いました。開催場所については、毎年日進市立図書館で開催してきましたが、ちょうど1年前の昨年7月に初めての試みとして、名古屋外国語大学・名古屋学芸大学中央図書館1階にあるオープンスペースを活用して実施したところ大変好評でしたので、今年度も同様に、参加者のみなさんに大学図書館までお越しいただきました。

5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したこともあり、今回は定員を増やし、また保護者同伴を1名に制限し、より多くの子どもたちに参加していただけるようにしました。イベント当日は3歳から小学校2年生までの子どもたち26名と保護者17名、合計43名が参加してくれました。また本学からは、アメリカ、イタリア、フランスからの留学生5名と世界教養学部の学生1名がボランティアで参加しました。

今回のテーマは「日本語の絵本を英語で楽しもう!」でした。そこで、まずは留学生が『ももたろう (“Momotaro”)』と『おむすびころりん (“The Rolling Rice Ball”)』の昔話絵本の読み聞かせを英語で行った後、『おむすびころりん』に関連づけて、 “Making Rice Ball” というオリジナルの英語手遊び歌を参加者全員で楽しみました。次に『ぐりとぐら (“Guri and Gura”)』と『ねないこだれだ (“Don’t Want to Go to Bed”)』の2冊の絵本を留学生が英語で読み聞かせしました。最後に『ねないこだれだ』に登場するお化けを折り紙で作り、子どもたちには思い思いに自分の作ったおばけに顔を書いてもらいました。

絵本については、これまでのイベントでは英語の絵本を英語で読むことが多かったのですが、今回子どもたちがよく知っている日本の絵本を英語で読んでみたところ、子どもたちはこれまでの読み聞かせイベントよりも集中して聞いていたように感じました。実際に、イベント終了後に保護者の方々を対象に実施したアンケート調査でも、「もともとよく知っている絵本を選んで頂いていたので、子供も英語がわからなくてもすんなり聞き入っていたように思います」「珍しく子供が集中して聞いていたのをみて、感心しました」と書いていただきました。その他にも、「手遊びや折り紙等をプログラムに組んで頂いたので4歳児でも飽きずに座って45分楽しめました」「イベントが終わった後、子どもから「楽しかった!」と話していました」等のポジティブなコメントをたくさんいただきました。また「他の国の言葉でも絵本を読んでほしいです」「もう少し留学生と直接交流する機会があっても良いのかなぁと感じました」というご意見やご希望もいただきました。

ボランティア活動の一環として参加した学生や留学生たちにとっても、今回のイベントを通じて普段の学生生活ではほとんど接することのない地域の方々と交流することができ、貴重な体験となりました。特に留学生たちは、全員が今夏に留学生活を終え自分たちの国に戻る予定のため、最後に日本の子どもたちと触れ合うことができ、とても良い思い出になりました。