多国籍の留学生達が各国語の絵本の読み聞かせイベントを開催しました!

安井 朱美

(国際日本語教育インスティテュート准教授、グローバル共生社会研究所研究員)

2023年10月29日(日)に、日進市立図書館と名古屋外国語大学グローバル共生社会研究所との連携事業の一環として、日進市内在住の子ども達を対象とした多言語絵本の読み聞かせイベントを日進市立図書館の視聴覚ホールで行いました。イベント当日は小学3年生から6年生までの子ども達18名が参加してくれました。また、本学からはアメリカ、オーストラリア、フランス、ロシア、ウクライナ、インドネシア、韓国からの留学生合計9名が参加しました。

「多言語絵本を通じて世界を知ろう!」というテーマで行った今回の読み聞かせイベントは、英語、フランス語、ロシア語、ウクライナ語、インドネシア語、韓国語という6つの小さなグループにわかれ、それぞれのグループに3名ずつの子ども達が参加する形で進みました。まず1冊目は子ども達がすでにストーリーを知っている『スイミー』(レオ・レオニ著)を、そして2冊目はグループごとに異なる絵本(英語:“Guess how much I love you”、フランス語:“Ours brun, ours brun, dis-moi ce que tu vois”、ロシア語:“Ты только прислушайся”、ウクライナ語:“Я люблю ділитися”、インドネシア語:“Pinokio”、韓国語:“내 곰인형은 하루 종일 무엇을 할까?” )をそれぞれ留学生の母国語と日本語で読み聞かせをしました。その後は、留学生達が自分の国についての正誤問題を作り『世界の〇✖クイズ』を子ども達全員で楽しみました。

今回の読み聞かせは小さなグループにわかれて行ったため、子ども達との交流も自然に多くなり、互いがより楽しめたように感じました。実際に、イベント終了後に保護者の方々を対象に実施したアンケート調査でも「『スイミー』の内容を知っていたので、わかりやすかったと言っていた」「普段触れ合うことのない文化を持った方々や言語に触れ合うことができ、子供たちにとって良い経験になりました」「英語以外の言語に触れる機会が少ないので、非常に良い取り組みだと感じています」「クイズを楽しそうにやっていました。いろんな国の文化を知れてよかったと思います」「このようなイベントがあれば、またぜひ参加させていただきたいです」とうれしいコメントが多く挙げられました。また「可能であれば、もう少し長い時間できるといいなと思いました」というご要望もいただきました。

1時間という限られた時間ではありましたが、留学生たちにとっても大変貴重な経験となり、一生忘れられない留学生活の思い出の一つとなったと思います。